ニュースリリース

久野譜也筑波大学教授後援メッセージ

久野 譜也
筑波大学 教授
一般社団法人スマートウェルネスコミュニティ協議会 副理事長

エビデンスに基づく政策でシームレスな健康づくりが促進する社会へ

我々は、11年前に超高齢社会におけるまちづくりの進むべき方向性として、「自然と健幸なれるまち」と位置づけ、これを「Smart Wellness City=健幸都市」と名付けました。また、心身の健康だけではなく、生きがいを持った幸せな日々を送ることを国民が望んでいると定義し、「健幸」という言葉も積極的に用いていまする。そして、多くの首長とイノベーションを目指して社会実験を行ってきました。その結果、一定数のエビデンスの蓄積がなされ、成果を得るための政策パッケージも組み立てられる段階までに来ました。これらは重症化予防から、一人一人のヘルスリテラシーを向上させる社会システムなどです。それらのポイントは、

1)この「まち」にすむと自然と健康寿命が延びるまちとしての整備促進

2)リタイア後のメインコミュニティである地域において仕事が終わっても生きがいを持って暮らせるまちへの整備促進

3)公助依存が強い現在の成人世代の意識改革の具体化

これらの課題を解決していくために第一には、自治体が保有している健診や医療レセプトなどの健康やまちづくり関連データを最新の統計手法を駆使して健幸課題を見える化し、それを生じさせている複数の原因(ライフスタイルや都市環境、コミュニティの状況、ソーシャルキャピタルなど)とそれらの因果関係を明らかにすることが求められます。さらに、それらの健康課題に対して明確な手が打てなかった場合、3~5年後にどの程度課題が深刻化するのかをシミュレーションすることにより、今後の政策の内容・規模などが具体化し、一定の効果が期待される施策計画の立案が可能となります。単に国から示されたメニューを漫然と実施するのではなく、自分のまちの課題に沿った政策立案が必要なことは明白ですが、現実には各自治体において効果の出るレベルでの実施とはなっていないのが実情です。第二には、これから仕事をリタイアした後の人生は、現実的に20年から30年間もあり、如何にこの間を健康かつ生きがいを持った人生を送れる住民を多くするかが自治体の重要な責務です。しかも、この期間は、一生涯において最も健康状態が加齢に伴い虚弱化していく期間となります。各自治体において「このまちで過ごすと自然と健幸になれる環境(ハードとソフト)」が整備されれば、多数の高齢者における健康寿命の延伸が期待され、結果的に医療費や介護費等の抑制にもつながることも予想されます。そのためには、これまでの便利さを追求してきた「まちづくり」の概念を、「健幸都市づくり」に変えることが必要となります。

最後に、ここまで自治体を主語として書き進めてきましたが、健保も一体的にこのシステムで協働することにより、より効果が高まることは言うまでもありません。

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